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 古墳の石室を見る吉永小百合さんをモデルにされたJR東日本のポスター。これは2020年に企画されたキャンペーンのもの。群馬の博物館などに今も掲示されています。関西ではあまり見かけないものですが、博物館で初めて見ました。小百合さんがモデルとなれば、やはり絵になります。昭和世代のおじさんたちには、いつまでもとても気になる存在です。
 観音塚考古資料館の学芸員さんから、話を伺いましたが、撮影当日は、人が押し寄せても困るので関係者以外には内密で行われたようです。この石室の古墳は、群馬県前橋市大室古墳群の中の前二子古墳なのですが、実は、小百合さんの写真像は、少し縮めて貼り付けたものだそうです。それを聞いて合点行きました。石室の羨道などは、とても低いものですが、なのに彼女は通路に余裕で立っておられるので、違和感がありました。まあこれは、やむを得ない演出ですね。なので、実際に石室に入られる場合は、頭を打たないようにお気を付けください。
 あと残念だったのは、このキャンペーンの始まりがコロナ渦と重なってしまったこと。せっかくの素敵なポスターも、力を発揮できなかったのが惜しまれます。ここは、ぜひもう一度、群馬の遺跡をアピールするキャンペーンを進めてほしいところです。
 このポスターに次のようなキャッチコピーがあります。

『「歴史」とは、学ぶものではなく、旅するものかもしれません』

 小百合さんご本人の言葉かどうかわかりませんが、なかなか深い意味のあるセリフだと思いました。歴史の、特に古代の遺跡、遺物などの文化は、その土地だけのものではなく、全国のすぐれた文化が、遠方にもたらされることが多々あります。なかには、中国どころか、もっと西方の文化の片鱗も見られることもあります。これは、歴史的文化が、旅をしているのだとも言えますし、また、博物館や遺跡に足を運んで、その文化に触れることが国内のみならず世界を旅することにつながる、ということかもしれません。あくまで自己流の解釈ですが。
  特に、群馬県は、九州や近畿に負けないものや、渡来の文化が多くみられます。そういったものをこれから随時紹介していきます。JRの回し者ではないのですが、そんなエキゾチック古代群馬に興味を持っていただき、実際に旅していただいたらと思います。