専門家による反論の書。アマゾンのカスタマーレビューも高評価。『土偶を読む』は、根拠もあいまいなまま決めつけることの多いものだったが、専門外の知識人が絶賛してしまい、マスコミも煽って大増刷になっている。その後の『図鑑』は小中学校の図書館の推薦図書になったというのもおどろき。縄文の専門家が誰も評価していないのに、不思議な現象ではないか。
本書は、その問題点、誤謬、フェイクが、わかりやすく、具体的に説明されている。少し分厚いのに本体価格は2,000円。単なる批判書ではなく縄文時代、土偶を学べる入門書にもなるのでは。できれば、ダイジェスト版も出していただきたいところだが。本書を読まれてまだまだ謎の多い縄文の魅力が広まることを願いたい。